【スタッフから】新本社1カ月のエネルギー使用量など2020.12.23
先月23日に新本社へ移転、営業開始し1カ月が過ぎました。
この1カ月、パッシブオフィスの快適さに一同驚き、そして徐々に慣れ身体のセンサーが贅沢になりつつあります。
移転した11月下旬は、出勤時に室内20度近くあり、週に2.3日は一日中無暖房で過ごせました。
12月下旬になりさすがに無暖房の日はありませんが、外気温-10℃の朝でも前日営業日なら室内は18℃程度あり、日が差せば10時には暖房がいらないのは驚きです。
さて使用量としての再生可能エネルギー100%を目標にしている新本社、エネルギー使用量を調べてみました。
移転前の前年同使用期間ということで2019年12月のデータを見てみます。
新本社では従来2か所に分かれていた本社と土木事業部を統合しているので2か所の数字です、余談ですが賃料の他に各光熱費の基本料金、警備等々2重にかかっていたものが半分になるのは良かったです、近距離で分散するのは非効率だなと改めて思いました。
新本社 2020年12月 エネルギー使用量
まだ契約情報がネットに登録されていないので、スマートメーター連携HEMSからのデータです。
従量電灯C契約 買電量 484.8kWh 売電量533.2kWh (2020/12/1 – 12/21)
湿度が少し低めなのは気になっているところです。全熱交換と言ってもお風呂や炊事、洗濯物を干すことがほとんどないので、やはり加湿器を導入する必要はありそうです。
毎日朝お湯を沸かしてコーヒーを入れればと思いましたが、気積が大きいので加湿に必要な水分量を計算するとやかんが空になる…
さて、机上検討では通年でマイナスエネルギー、冬期は買電が大幅に多いとシミュレーションしていましたが、断熱プラス日射取得の効果は絶大でした。
現時点でマイナスエネルギーを達成できています。12月はちょうど3週間経過し、まだ営業日を5日間残していますがもうこの傾向はかわらないでしょう。座りっぱなしだと朝足元にひんやり感を感じることもあるので、もう少しエアコンを使ってもいいのかもしれません。
旧本社 2019年12月 エネルギー使用量
従量電灯C 使用量 1,797kWh (2019/12/9 – 1/9)
低圧深夜電力 使用量 99kWh (2019/12/9 – 1/9)
都市ガス 使用量 104㎥ (2019/12/3 – 1/5)
旧土木事業部 2019年12月 エネルギー使用量
従量電灯B 使用量 277kWh (2019/11/17 – 12/14)
都市ガス 使用量 50㎥ (2019/12/2 – 1/4)
このほかに旧オフィス群では灯油をたくさん使用しストーブで暖房していたのですが、月割りの正確な数字がだせていません。タンク給油量からの推定になってしまうので分析しますが、いずれにしても新本社は健康的な温熱環境をはるかに少ないエネルギーで実現できたといえます。灯油の個別暖房機器による排ガスを室内で吸うリスクもなくなりました。
室内空気環境の観点からは、換気負荷変動がかなり激しい建物になるかと思いますが、うまく追従しておりこの1カ月1,000ppmを超えずに、かといって無駄に外の空気を入れすぎることなく過ごせています。この換気については想像以上の素晴らしい自動制御でデータを見ながら感嘆しています。大成功です。
建物の違い以外は同じ人たちが同じ業務をしているので、ただ数字を並べてみただけでも、断熱されていない建物から適切に断熱、日射取得、熱交換換気された建物との違いがお分かりいただけると思います。このエリアは例年2月が一番エネルギーを使うので、春になったらきちんとしたレポートを作りたいと思います。
今回コスト削減と住宅用設備検証のため、PanasonicのAiSEG2対応住宅分電盤スマートコスモを設置しました。コンパクトでCTをつけなくとも独自の分岐電流センサによって電流値を計測できるという特徴があり、独自の分岐電流センサの他に、CTを8回路まで追加できますが、その追加CTで調整が終わっておらず、まだHEMSからは欲しい消費電力のデータが取れていないです。
調整完了後に各回路の電流値含めて検証し、さらなるエネルギー使用量の削減を進めていきたいと思います。