御代田町面替地区 道路改築工事現場での電子小黒板レポート2019.04.26
御代田町面替地区の道路改良現場レポートその2です。ドローンで俯瞰した「その1」はこちら。
昨年から木下建工では『電子小黒板』というものを導入しています。
良く工事現場で見る工事写真用の黒板が、スマートフォンが進化したことにより、カメラアプリとして使えるようになったのです。もちろんデジカメも不要になります。
若者から始めたいと声が上がり、IT側で導入当初いろいろ調べたのですがあまりWebに情報がない…
木下建工で使用している施工管理ソフトウェアは福井コンピューターの「EX-TREND 武蔵」、でもそのサイトを見てもライセンス形態や実際の使い方など、詳しいことはわかりませんでした。
端末については推奨スペックなどはなく、個別の動作検証機種が並んでいる中、あえてそれらを選ばず購入したのはインスタのCAT S31。
建設業っぽくってかっこいいじゃんと思ったのですが、これが大失敗。
ソフトを入れて使いだすも重い、しょっちゅうフリーズする、工事写真を撮影している途中で固まるなどなど…
CAT S31 スペック
IP68 / MIL-STD 810G / 使用温度: -30°C 〜55°C
CPU: Snapdragon 210 Quad-core 1.3 GHz Cortex-A7
RAM: 2GB ROM: 16GB
IP68 / MIL-STD 810G / 使用温度: -30°C 〜55°C
CPU: Snapdragon 210 Quad-core 1.3 GHz Cortex-A7
RAM: 2GB ROM: 16GB
お察しの通りMIL SPEC、IP68を含めたタフなところ、本体のかっこよさというかCATのスマホなんて買うしかないというノリでポチってしまい、肝心の性能が低すぎです…
叩いたり落としたりには強いんですが、RAM2GBは辛かった。
iPhone買えば間違いないのはわかってますが、正直現場でガンガン使うように何台も用意するのはためらう金額ですよね。
そこで今度購入したのがHUAWEI P20 lite。またしても動作検証機種ではありませんので自己責任ですが、Kirin 659 オクタコアCPU (4 × 2.36GHz + 4 × 1.7GHz) で、メモリはRAM 4GB / ROM 32GB あります。
ふつうのスマホなので、ケースは耐衝撃MIL-STD 810Gのものにしました。
CAT S31ではストラップがつかないのも不満の一つだったのですが、その点もこのケースで改善です。
折角なので今回は実際に使っている面替2工区の現場代理人(20代半ば)に、リアルな感想を聞いてみました。
メリット
大きく(1)効率向上(省力化) と (2)品質向上があげられます。
・あらかじめPCで作成した黒板を選んで撮影するので、現場で黒板を書いたり消したりが不要。
・特にCADから図をそのままコピーして貼り付けでき、黒板になるのが便利。
・そうして撮影したあとPCにつなげば、自動で分類される!写真管理業務の効率化がうれしい。
・現場で黒板、チョークやペンが不要なので探す手間、取りに行く手間がない。
・不安定な場所でも黒板を持っている人が不要で、技術者一人で撮影できる。
・黒板が太陽光で反射することなく、置き方を試行錯誤せずに良い写真が撮影できる。
・夜間も同様で、従来文字を読めるよう黒板に露出を合わせフラッシュをたくと肝心の施工部分がうまく映らないことがあったが、電子黒板は撮りたいか所に露出を合わせればよい。
・急な降雨などでも、黒板の字が流れずにすみ、後から読みやすい。
・黒板を写すために無理な体制で撮影する必要がなく、工事写真としてわかりやすい。
デメリット
・(ほとんどありませんがあえて言えば)あらかじめPCで作成していない工種などが、突然必要になった際は、まだ慣れていないこともあり少し面倒。例えば工事中に埋設物が出てくるなど。
ちなみに気になる画質は、普段工事写真を撮影しているOlympusのTG-5工一郎と遜色ないです。RICOH WG-50より上回っているかもしれません。このあたりのコンデジはセンサーサイズも1/2.3型とそれほど大きくなく、広角で撮る分にはスマホがきれいなのは皆さんも実感としてお持ちかと思います。そして1台2万円程度とコンデジより安かったです。
ということで、もう普通の黒板に戻りたくない!とのことで、面替2工区は引き続き電子小黒板を使って工事を進めていきます。
工事はGW中休工し、休み明け再開予定です。
Tags:IT sh52-008 電子小黒板