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【実録】電子小黒板の活用事例 後日談2019.12.25

昨年から導入した電子小黒板。
以前記事にした通り「どこでも写真管理プラス」を使って、この一年長野県発注の元請現場で活用してきました。

御代田町面替地区 道路改築工事現場での電子小黒板レポート



木下建工での取り組みは6現場目となり、以前の記事からの大幅変更がありました。

Android から iPhoneへ
その後、結局Android機での運用はあきらめました。前回記事にしたHUAWEI P20 liteはCAT S31よりはよかったものの、やはり画像がたまってくると写真の一覧画面でしょっちゅう固まってしまいます。
マニュアルでは表紙に注意として以下記載がありますが、「黒板作成・連携ツール」オプションの購入時やアプリのインストール画面では説明がありませんでした。

仕様上の注意点
下記を超えると、端末のメモリー等の仕様にも寄りますが動作が不安定となる可能性がありますので、それ以下で運用することをお奨めします。
(1)黒板セットあたりの黒板数:50枚以下
(2)黒板セット数:20セット以下
(3)黒板総数:200枚以下
(4)撮影済み写真は200枚程度を最大として、随時PCへ保存

実際にはP20 liteでは、撮影済み写真が20枚程度で動作が遅くなりました。
忙しい現場でアプリの動きが悪いのは致命的です。動作検証機種ではなく自己責任だったため、動作検証機種への買い替えを検討しましたが、コストと性能のバランスが微妙…

動作確認機種一覧(リンク先PDF)

もう少し動作検証機種を増やしてほしいのと、安価なアンドロイド機でも検証してほしいところです。OSのバージョンが6とか7とか、SIMフリー機が3種類しかない、それもP20よりメモリが少ないなど。正直このリストでは選定する気が起きません。難しさもわかりますが。

待っていてもこちらが遅れを取ってしまうだけなので、あきらめてiPhoneを買いました。現在ではiPhone7 2台、iPhone8 2台で運用しています。
ちなみにiPhone は動作検証端末に入っていませんが、サポートに電話で確認したところ主な端末は全て検証済みだそうです。



iPhoneでの使用感
iPhone版のどこでも写真管理プラスアプリはスムーズに動き嫌な引っ掛かりがありません。現場でも立ち上げてすぐ撮影ができ、無駄な時間が無くなったと好評。
一般的にiPhoneは Androidより高価ですが、まず余っている端末で検証したところ確実に動作が良かったので、順次写真管理専用にiPhoneを購入しました。
早くAndroid版のアプリも工事でストレスなく使えるようになるといいですね。

そのほか前回書いた以下メリットは健在です。

・あらかじめPCで作成した黒板を選んで撮影するので、現場で黒板を書いたり消したりが不要。
・特にCADから図をそのままコピーして貼り付けでき、黒板になるのが便利。
・撮影したあとPCにつなげば、自動で分類される!写真管理業務の効率化がうれしい。
・現場で黒板、チョークやペンが不要なので探す手間、取りに行く手間がない。
・不安定な場所でも黒板を持っている人が不要で、技術者一人で撮影できる。
・黒板が太陽光で反射することなく、置き方を試行錯誤せずに良い写真が撮影できる。
・夜間も同様で、従来文字を読めるよう黒板に露出を合わせフラッシュをたくと肝心の施工部分がうまく映らないことがあったが、電子黒板は撮りたい場所に露出を合わせればよい。
・急な降雨などでも、黒板の字が流れずにすみ、後から読みやすい。
・黒板を写すために無理な体制で撮影する必要がなく、工事写真としてわかりやすい。


iPhoneでの注意点
現状写真転送が有料のクラウドサービスを契約するか、USBケーブルでPCと接続しiTunesを経由してとなります。この点AndroidではUSBケーブルでPCと接続すれば通常のデジカメと同様に転送できるので、直感的の操作しやすく便利でした。iPhoneだとひと手間必要です。

また、キッティング時に会社で作った1つのApple IDを複数台に適用したところ、施工管理者のPCへ同期時に、自動でiCloud写真にバックアップされ、複数現場の写真が混在してしまいました。
そのため管理しやすいメールアドレスを連番で振り出し、1端末につき1 Apple IDを作成して設定しています。iCloud写真を停止すればとも考えたのですが、冗長性確保というメリットがあるのでこのようにしました。


電子小黒板のはじめかた
これまでの遠回りした経験で、これから導入する方へ用意するものを簡単にまとめます。なお木下建工では施工管理ソフトとしてEX-TREND 武蔵を使用しています。

・EX-TREND武蔵のオプション「黒板連携・作成ツール」を購入する。1年単位のライセンスで、1武蔵ライセンスに1オプション契約が必要です。更新を忘れると突然使えなくなります。

・iPhoneを購入する。2019年12月現在Apple公式サイトから購入できるモデルでは8(A11 + RAM2G) が最も廉価です。7(A10 + RAM2G) でも問題なく使えていますが、Android版ほどひどくはありませんが県元請中規模工事で黒板枚数が増えてくると動きは遅くなります。このあたり、アプリ側のでも改善されているそうなので、今の工事が終わったらアップデートしてみます。
iPhoneSE もmineoなどでは販売しており安価ですがA9 + RAM2G の組み合わせでストレスなく使えるかは試していません。個人的には、現場で使うものですし本体に生活防水程度はあった方が安心なので、7以降のモデルが良いと思います。

・ケースとガラスフィルムを購入する。現場で落とすと大変なので、ケースはストラップホールのあるものがおすすめです。MIL specという言葉に弱い木下建工ではこのケースを使っています。(本当に米軍MIL規格準拠かはわかりませんが)



ガラスフィルムはこちら。ガイドの枠が付属しており曲がったり失敗することなく貼れます。1パッケージに2枚入っているのもポイント。




・iPhoneを端末固有の新規Apple IDで設定し、「どこでも写真管理プラス」をインストール。

以降のセットアップ方法については福井コンピューター社ユーザーサポートサイトをご参照ください。最初に操作ガイドを読むとイメージが湧くと思います。

 

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